すきっ歯

前歯の間に隙間があって気になる。そのせいで笑顔に自信が持てない、見た目が気になるというお悩みをよくお伺いします。このページでは「すきっ歯」について、原因から治療法まで分かりやすく解説します。

すきっ歯とは

特に上の前歯の間にできる隙間が目立ちやすく、多くの方が気にされる傾向があります。
すきっ歯には大きく分けて以下のようなタイプがあります。

①正中離開(せいちゅうりかい)

正中離開とは、上の前歯の真ん中に隙間がある状態のことです。「すきっ歯」の中でも特に目立ちやすく、笑顔や会話の際に気になる方が多い症状です。

②全体的な隙間

歯列全体にわたって複数箇所に隙間がある状態です。歯と歯の間に均等に空間があるため、「空隙歯列」とも呼ばれます。

③部分的な隙間

特定の部位(1〜2箇所)のみに隙間がある状態です。

すきっ歯は、日本人の約15〜20%に見られると言われています。芸能人の中にもすきっ歯の方がいて、かわいらしい印象やチャームポイントとして受け入れられている方もいます。しかしお口の健康という意味では治療すべき問題です。

すきっ歯の原因

すきっ歯が生じる原因はさまざまですが、主に以下のような原因が考えられます。

遺伝によるもの

すきっ歯の傾向は遺伝することがあります。両親のどちらかにすきっ歯がある場合、同様の特徴が現れる子どもにもあります。歯の大きさや顎の大きさは遺伝的影響を受けるため、これらのバランスが歯の隙間を生むこともあります。

顎と歯のサイズのアンバランス

顎の骨格に対して歯が小さい場合、歯と歯の間に隙間ができやすくなります。 特に上顎(上あご)の前歯部分は目立ちやすい場所です。

歯の欠損や小さな歯(矮小歯)

生まれつき歯が小さかったり、歯の数が足りなかったりする場合、隣にいる歯と隙間ができることがあります。 特に側切歯(前から2番目の歯)が小さい場合によく見られます。

舌の癖や口呼吸

舌を前歯に抑える癖(舌突出癖)があると、少しずつ前歯が前方に出てきて、隙間ができることがあります。

加齢によるもの

年齢を重ねて、歯を支える骨や歯肉(歯ぐき)が徐々に変化することがあります。 結果、以前はなかった隙間が現れることもあります。

歯周病の影響

歯周病が進行すると、歯を支える骨が減少し、歯が移動しやすくなります。 これにより、前歯に隙間が生じることがあります。

幼少期からの悪習慣

爪を噛む、鉛筆を噛むなどの癖や、硬いものを頻繁に前歯で噛む習慣も、長い時間をかけて歯の位置に影響を与える可能性があります。

すきっ歯を放置するデメリット

すきっ歯は見た目だけの問題ではなく、お口の健康や機能にも影響を与える可能性があります。

食べ物が挟まりやすい

歯の隙間に食べ物が挟まりやすくなり、不快感を感じたり、虫歯や歯周病のリスクがあったりすることがあります。 特に繊維質の食べ物や小さな種などが挟まりやすく、食事の際のストレスになることもあります。

2.「発音への影響」

前歯の隙間が大きい場合、「サ行」や「タ行」などの発音がはっきりしなくなったり、口笛のように息が抜けたりすることがあります。これにより滑舌が悪化してしまう可能性があります。

3. 噛み合わせが悪くなる

隙間があると噛む力のバランスが崩れ、徐々に歯が傾いて移動したりする可能性があります。その結果噛み合わせが悪くなり、顎への負担が増えることもあります。

4. 歯周病のリスク

隙間に食べ物が詰まると、歯垢(プラーク)や歯石が増えやすくなります。これにより歯肉炎や歯周病のリスクが考慮されます。

当院で行う治療

当院ではまず詳細な検査と診断を行い、レントゲンや口腔内写真・歯型などをもとに患者さんの状態を総合的に評価します。その上で矯正すべきかどうかを判断いたします。
すきっ歯の治療は、狭い隙間を閉じるだけでなく、原因に応じた適切な対処が重要です。例えば、舌の癖が原因の場合は、矯正治療と併せて舌のトレーニングを行うことで、治療後の再発を防ぐこともあります。

すきっ歯に関するよくあるご質問

Qすきっ歯の治療は何歳からできますか?

A治療法によって異なりますが、矯正治療は永久歯が生えそろう10歳前後から可能です。 直接ボンディングやラミネートベニアなどの治療は、主に永久歯が完全に生えている中学生以降が対象となります。

Q治療にはどのくらいの期間がかかりますか?

A治療法や症状の程度によって異なります。 ダイレクトボンディングなら1回の治療で完了することが多く、ラミネートベニアも2〜3回の通院で完了することがございます。

Q治療後に隙間が再び開くことはありますか?

A治療法や原因によっては、時間の経過とともに隙間が再び開く可能性があります。 特に舌の癖や歯ぎしりなどが原因の場合は、これらの習慣を改善しないと再発することがあります。 矯正治療後は保定装置を使用して安定させることが重要です。 定期的な検査を受けることで、早期に変化を発見し対応することができます。

Q保険は適用されますか?

A美容目的のすきっ歯治療は、基本的に保険適用外(自費診療)となります。 矯正治療、ダイレクトボンディング、ラミネートベニア、クラウン治療など、すべて自費診療となることが一般的です。

Qすきっ歯があると、将来的に歯の健康に問題が出ますか?

Aすきっ歯があると、食べ物が入りやすくなり歯垢や歯石が増えやすくなる場合があります。 これにより、虫歯や歯周病のリスクが高まることがございます。 また、噛み合わせのバランスが崩れると、歯の摩耗や顎関節への負担増加につながる可能性もあります。 定期的な歯科検診とケアで、これらのリスクを管理することも重要です。

見た目の悩みだけでなく、お口の健康も含めて総合的に改善することを目指しています。 すきっ歯に関するお悩みやご質問がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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